区分所有法第46条の7は、所有者不明専有部分管理人の費用や報酬について定めた条文です。試験では、「費用は前払」「報酬も対象」「受けることができる(任意)」「所有者負担」が重要ポイントになります。
条文
(所有者不明専有部分管理人の報酬等)
第四十六条の七
所有者不明専有部分管理人は、所有者不明専有部分等から裁判所が定める額の費用の前払及び報酬を受けることができる。
2 所有者不明専有部分管理人による所有者不明専有部分等の管理に必要な費用及び報酬は、所有者不明専有部分等の所有者(その共有持分を有する者を含む。)の負担とする。
今回学ぶポイント
- 費用は前払で受け取れる
- 報酬も受け取ることができる
- 費用も報酬も最終的には所有者負担
解説
1項|費用や報酬はもらえる?
第四十六条の七第一項
所有者不明専有部分管理人は、所有者不明専有部分等から裁判所が定める額の費用の前払及び報酬を受けることができる。
1項は、所有者不明専有部分管理人が受け取れる費用や報酬について定めています。
「所有者不明専有部分等から」とは、管理対象となっている専有部分・共有持分・動産などの財産の中から、という意味です。
つまり、管理人が自腹で費用を負担するわけではないということです。
管理人は、裁判所が定める額の費用の前払と、報酬を受け取ることができます。
ここで重要なのは、費用は前払で受け取れること、そして報酬も対象であることです。
ただし、条文は「受けることができる」としているため、必ず支払われるわけではありません。
【注釈|民法の委任との違い】
民法の委任契約では、受任者の報酬は原則無償です(特約がある場合などを除く)。一方、所有者不明専有部分管理人は、裁判所が定める額の報酬を受け取ることができる点が異なります。
2項|費用や報酬は誰が負担する?
第四十六条の七第二項
所有者不明専有部分管理人による所有者不明専有部分等の管理に必要な費用及び報酬は、所有者不明専有部分等の所有者(その共有持分を有する者を含む。)の負担とする。
2項は、管理に必要な費用や報酬を誰が負担するかを定めています。
結論として、最終的な負担者は所有者です。
ここで注意したいのは、負担するのが費用だけではないことです。
報酬も所有者負担になります。
また、条文は「負担とする」としており、「負担することができる」ではありません。つまり、所有者負担は義務です。
試験ポイント
- 費用は前払で受け取れる
- 報酬も受け取ることができる
- 裁判所が定める額
- 「受けることができる」=任意
- 費用も報酬も所有者負担
- 「負担とする」=義務
練習問題
問題1
所有者不明専有部分管理人は、費用の前払及び報酬を必ず受けなければならない。
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答え:×
条文は、「受けることができる」としており、義務ではありません。
また、報酬も対象となります。
問題2
所有者不明専有部分管理人による管理に必要な費用は所有者負担であるが、報酬は所有者負担ではない。
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答え:×
費用だけでなく、報酬も所有者負担です。
また、条文は「負担とする」としており、義務である点も重要です。
問題3
所有者不明専有部分管理人は、所有者不明専有部分等から、裁判所が定める額の費用の前払及び報酬を受けることができる。
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答え:○
所有者不明専有部分管理人は、裁判所が定める額の費用の前払及び報酬を受けることができます。
ここでは、「裁判所が定める額」であること、費用は前払であること、そして報酬も対象である点が重要です。
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