前半では、管理組合法人になる要件や登記、代理権・訴訟について学びました。
後半では、通知義務、他法律との関係、税法上の扱いについて解説します。
条文
(管理組合法人)
第四十七条
9 管理組合法人は、次の各号に掲げるときは、遅滞なく、それぞれ当該各号に定める者にその旨を通知しなければならない。この場合における区分所有者に対する通知については、第三十五条第二項から第四項までの規定を準用する。
10 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第四条及び第七十八条の規定は管理組合法人に、破産法第十六条第二項の規定は存立中の管理組合法人に準用する。
11 第四節及び第三十三条第一項ただし書(第四十二条第五項及び第四十五条第四項において準用する場合を含む。)の規定は、管理組合法人には、適用しない。
12 管理組合法人が存立する場合における第三十三条第一項本文(第四十二条第五項及び第四十五条第四項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)、第三十四条第一項から第三項まで及び第五項、第三十五条第三項、第三十八条の二第一項及び第三項、第四十一条並びに第四十三条の規定の適用については、これらの規定(第三十三条第一項本文及び第三十八条の二第一項を除く。)中「管理者」とあるのは「理事」と、第三十三条第一項本文中「管理者が」とあるのは「理事が管理組合法人の事務所において」と、第三十八条の二第一項中「管理者」とあるのは「管理組合法人」とする。
13 管理組合法人は、法人税法その他法人税に関する法令の規定の適用については、公益法人等とみなす。
14 管理組合法人は、消費税法その他消費税に関する法令の規定の適用については、同法別表第三に掲げる法人とみなす。
今回学ぶポイント
- 通知義務が発生する場面
- 他法律のルールの適用
- 「管理者」→「理事」の読み替え
- 税法上の扱い
解説
9項|通知義務
9 管理組合法人は、次の各号に掲げるときは、遅滞なく、それぞれ当該各号に定める者にその旨を通知しなければならない。
この項は、通知義務について定めています。
管理組合法人が、一定の場合に原告又は被告となったときなどは、通知しなければなりません。
通知先は次のとおりです。
- 区分所有者
- 保険金等の請求権を有する者
また、区分所有者への通知方法については、第35条2項〜4項を準用します。
10項|他法律の準用
10 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第四条及び第七十八条の規定は管理組合法人に、破産法第十六条第二項の規定は存立中の管理組合法人に準用する。
この項は、他の法律の準用について定めています。
管理組合法人には、次の法律の一部規定が適用されます。
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
- 破産法
つまり、区分所有法だけでなく、他法律のルールも一部適用されるという条文です。
11項|適用しない規定
11 第四節及び第三十三条第一項ただし書(第四十二条第五項及び第四十五条第四項において準用する場合を含む。)の規定は、管理組合法人には、適用しない。
この項は、管理組合法人には適用しない規定について定めています。
具体的には、次の規定は管理組合法人には適用されません。
- 第四節(管理者)
→ 管理者の選任・権限・義務などを定めたルール - 第33条1項ただし書
→ 管理者が保管する書類を、特定の場所に保管できるルール
※集会の議事録(42条)や書面決議等(45条)で準用される場合も含めて、管理組合法人には適用されません。
つまり、通常の管理者に関する一部ルールなどは、管理組合法人には適用しないという条文です。
その代わり、次の12項で、管理組合法人では「管理者」を「理事」と読み替えるルールが定められています。
12項|「管理者」を「理事」と読み替える
12 …「管理者」とあるのは「理事」と…する。
この項は、条文の読み替えについて定めています。
管理組合法人では、一部規定について、
「管理者」→「理事」
と読み替えて適用します。
つまり、通常の管理組合でいう「管理者」の役割を、管理組合法人では「理事」が担うという条文です。
13項|法人税法上の扱い
13 管理組合法人は、法人税法その他法人税に関する法令の規定の適用については、同法第二条第六号に規定する公益法人等とみなす。
この項は、法人税法上の扱いについて定めています。
管理組合法人は、法人税法上「公益法人等」とみなされます。
つまり、法人税については、公益法人等として扱われるという条文です。
試験では、「普通法人」ではなく「公益法人等」である点を押さえておきましょう。
14項|消費税法上の扱い
14 管理組合法人は、消費税法その他消費税に関する法令の規定の適用については、同法別表第三に掲げる法人とみなす。
この項は、消費税法上の扱いについて定めています。
管理組合法人は、消費税法上、一定の法人とみなされます。
つまり、消費税についても、税法上のルールが適用されるという条文です。
試験ポイント
- 原告・被告になった場合などは通知義務がある
- 区分所有者への通知方法は第35条2項〜4項を準用
- 管理組合法人には他法律の一部規定が準用される
- 管理組合法人では「管理者」→「理事」に読み替える
- 法人税法上は公益法人等とみなす
- 消費税法上も一定の法人とみなす
練習問題
問題1(9項)
管理組合法人が一定の場合に原告又は被告となったときは、区分所有者等へ通知しなければならない。
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答え:○
解説:
9項では、管理組合法人が一定の場合に原告又は被告となったときなどは、区分所有者等へ通知しなければならないとされています。
問題2(9項)
区分所有者への通知方法について、第35条第2項〜第4項の規定は準用されない。
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答え:×
解説:
区分所有者への通知方法については、第35条第2項〜第4項を準用します。
問題3(9項)
管理組合法人が原告又は被告となった場合の通知先には、保険金等の請求権を有する者が含まれる場合がある。
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答え:○
解説:
9項では、場合によっては保険金等の請求権を有する者にも通知が必要です。
問題4(10項)
管理組合法人には、区分所有法以外の法律は適用されない。
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答え:×
解説:
管理組合法人には、一般社団法人法や破産法の一部規定が準用されます。
つまり、区分所有法以外の法律も一部適用されます。
問題5(10項)
管理組合法人には、一般社団法人法や破産法の一部規定が準用される。
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答え:○
解説:
10項では、一般社団法人法や破産法の一部規定が準用されます。
問題6(11項)
管理組合法人には、第四節(管理者)の規定が適用される。
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答え:×
解説:
11項では、第四節(管理者)の規定は適用しないとされています。
問題7(11項)
第33条第1項ただし書は、42条・45条で準用される場合も含めて、管理組合法人には適用されない。
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答え:○
解説:
11項では、42条・45条で準用される場合も含めて、第33条第1項ただし書は適用しないとされています。
問題8(12項)
管理組合法人では、一部規定について「管理者」を「理事」と読み替える。
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答え:○
解説:
12項では、管理組合法人について、一部規定の「管理者」→「理事」の読み替えを定めています。
問題9(12項)
管理組合法人では、「管理者」は全てそのまま適用され、「理事」に読み替えない。
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答え:×
解説:
管理組合法人では、一部規定について「管理者」を「理事」と読み替えて適用します。
問題10(13項)
管理組合法人は、法人税法上、公益法人等とみなされる。
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答え:○
解説:
13項では、管理組合法人を公益法人等とみなすと定めています。
問題11(13項)
管理組合法人は、法人税法上、普通法人とみなされる。
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答え:×
解説:
普通法人ではなく、「公益法人等」とみなされる点に注意しましょう。
問題12(14項)
管理組合法人は、消費税法上も一定の法人とみなされる。
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答え:○
解説:
14項では、管理組合法人は消費税法上、一定の法人とみなされると定めています。
問題13(14項)
管理組合法人には、消費税法は適用されない。
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答え:×
解説:
管理組合法人は、消費税法上も一定の法人とみなされます。
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