区分所有法第6条の2は、海外に居住する区分所有者等のために設けられた「国内管理人」制度について定めた条文です。試験での出題頻度は高くありませんが、新設規定のため一度は確認しておきましょう。
目次
今回学ぶポイント
- 国内管理人は国内に住所又は居所がある者から選任する
- 国内管理人は議決権行使や債務の弁済ができる
- 管理者又は管理組合法人への通知が必要
条文
(国内管理人)
第六条の二 区分所有者は、国内に住所又は居所(法人にあつては、本店又は主たる事務所。以下この項及び第三項において同じ。)を有せず、又は有しないこととなる場合には、その専有部分及び共用部分の管理に関する事務を行わせるため、国内に住所又は居所を有する者のうちから管理人を選任することができる。
2 前項の規定により選任された管理人(次項及び第四項において「国内管理人」という。)は、次に掲げる行為をする権限を有する。
一 保存行為
二 専有部分の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為
三 集会の招集の通知の受領
四 集会における議決権の行使
五 共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分所有者に対して負う債務又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して負う債務の弁済
3 区分所有者は、第一項の規定により国内管理人を選任した場合において、管理者があるとき、又は管理組合法人が存立するときは、遅滞なく、管理者又は管理組合法人に対し、国内管理人を選任した旨並びに国内管理人の氏名又は名称及び住所又は居所を通知しなければならない。
4 区分所有者と国内管理人との関係は、第二項に定めるもののほか、委任に関する規定に従う。
第六条の二 区分所有者は、国内に住所又は居所(法人にあつては、本店又は主たる事務所。以下この項及び第三項において同じ。)を有せず、又は有しないこととなる場合には、その専有部分及び共用部分の管理に関する事務を行わせるため、国内に住所又は居所を有する者のうちから管理人を選任することができる。
2 前項の規定により選任された管理人(次項及び第四項において「国内管理人」という。)は、次に掲げる行為をする権限を有する。
一 保存行為
二 専有部分の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為
三 集会の招集の通知の受領
四 集会における議決権の行使
五 共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分所有者に対して負う債務又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して負う債務の弁済
3 区分所有者は、第一項の規定により国内管理人を選任した場合において、管理者があるとき、又は管理組合法人が存立するときは、遅滞なく、管理者又は管理組合法人に対し、国内管理人を選任した旨並びに国内管理人の氏名又は名称及び住所又は居所を通知しなければならない。
4 区分所有者と国内管理人との関係は、第二項に定めるもののほか、委任に関する規定に従う。
解説
1項
区分所有者は、国内に住所又は居所(法人にあつては、本店又は主たる事務所。以下この項及び第三項において同じ。)を有せず、又は有しないこととなる場合には、その専有部分及び共用部分の管理に関する事務を行わせるため、国内に住所又は居所を有する者のうちから管理人を選任することができる。
第1項は国内管理人の選任について定めています。海外に居住している区分所有者や、今後海外へ転居する区分所有者は国内管理人を選任することができます。
国内管理人として選任できるのは国内に住所又は居所がある者です。法人の場合も、本店又は主たる事務所が海外にある場合はこの規定の対象となります。
2項
前項の規定により選任された管理人(次項及び第四項において「国内管理人」という。)は、次に掲げる行為をする権限を有する。
一 保存行為
二 専有部分の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為
三 集会の招集の通知の受領
四 集会における議決権の行使
五 共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分所有者に対して負う債務又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して負う債務の弁済
一 保存行為
二 専有部分の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為
三 集会の招集の通知の受領
四 集会における議決権の行使
五 共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分所有者に対して負う債務又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して負う債務の弁済
第2項は国内管理人の権限を定めています。保存行為や利用・改良行為、集会通知の受領や議決権行使などが認められています。
基本的には条文どおりの内容ですが、試験で見るなら債務の弁済ができる点に注意しましょう。
3項
区分所有者は、第一項の規定により国内管理人を選任した場合において、管理者があるとき、又は管理組合法人が存立するときは、遅滞なく、管理者又は管理組合法人に対し、国内管理人を選任した旨並びに国内管理人の氏名又は名称及び住所又は居所を通知しなければならない。
第3項は通知義務について定めています。国内管理人を選任した場合、管理者がいるとき又は管理組合法人が存在するときは通知が必要です。
つまり、管理組合が法人の場合は管理者がいなくても通知が必要ということです。
通知事項は、
国内管理人を選任したこと
国内管理人の氏名(名称)及び住所(居所)
4項
区分所有者と国内管理人との関係は、第二項に定めるもののほか、委任に関する規定に従う。
第4項は国内管理人と区分所有者との関係について定めています。
ここでいう委任とは民法の委任に関する規定です。区分所有法に特別な定めがない部分については、民法の委任規定に従います。
試験ポイント
- 国内管理人は国内に住所又は居所がある者から選任する
- 議決権行使ができる
- 債務の弁済ができる
- 管理者又は管理組合法人への通知が必要
- 国内管理人との関係は民法の委任規定に従う
練習問題
問題1
国内管理人として選任できるのは、国内に住所又は居所を有する者である。
回答を見る
答え:○
解説
第1項の要件です。国内管理人は国内に住所又は居所を有する者から選任しなければなりません。
問題2
国内管理人は議決権を行使することができない。
回答を見る
答え:×
解説
第2項により、国内管理人には議決権行使権限が認められています。
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